夫疲れを癒す、意外な方法
育児は大変。でも、それ以上につらかったのは「努力を理解してもらえない」という気持ちでした。
家事や子育てに追われ、夫との関係に疲れ切っていた時期、私は「どうしたらもっと楽に生きられるだろう」と悩んでいました。
そんなとき、ある方から「介護中の義母に対して、ある日突然”愛しい人、なんでもやってあげたい”」という気持ちに変わった」という話を聞きました。
もし私も夫に対して、そんな風に思えたら。人生はもっと楽になるかもしれない。そうなりたいと思っていました。
一番身近な他人に、ちょっと動いてみる
ある日、家族で出かけて帰ってきた夕方。9月の夕暮れはまだ明るくて、2歳半の娘は外で遊びたがります。
夫は「中入って休んでな」と声をかけてくれました。
確かに、体はへとへと。でも、夫の本音も聞こえてくるようでした。
「行きも帰りも運転していたのは俺。車の中で寝てたよな?この後の夕食や寝かしつけは頼んだよ。」ーーそう思っているはず。
私は私で、少しでも時間ができると「将来のために、何かやらなきゃ」と焦ってしまう。
本を読むか、家計を見直すか…。結局、心は休まりません。
ふと思い出した「自分の原点」
そんな時、私は思い出しました。
「自分のできることで、誰かの役に立ちたい。」
学生時代からずっと支えにしてきた、自分の原点のような思いです。
家族は甘えたり、頼ったりしやすい存在。でも見方を変えれば
「一番身近な”他人”」
外で頑張っている夫のために、少し動いてみようと思えたのです。
娘の「はじめて記念日」
私は、夫が出したままになっていた自転車やベビーカーを片付け、ふと庭の雑草に目を留めました。
草むしりを始めると、娘が近づいてきて、「おてつだい」と一言。
お願いしてみると、小さな手で一生懸命、草をぬいてくれました。
「すごいね!」「上手だね!」といっぱい褒めると、娘はとてもうれしそう。
夫も加わり、気づけば3人で楽しく草むしり。庭も心もすっきりしました。
その後、夫が洗車をしていると、娘はまた「おてつだい」。ホースを持たせて、「泡、流してね」とお願いすると娘は大喜び!
水をかけすぎて私や夫までびしょ濡れになりましたが、笑い声があふれる、娘の「はじめての洗車記念日」になりました。
小さな行動で生まれた大きな笑顔
今までは、出掛けて帰ってきて、お互いへとへとのなか、片付けや育児を押し付け合い、険悪な空気になりがちでした。
でもこの日は、自分の気持ちを少し切り替えただけで、家族で笑顔を共有できました。
何より、「子どもに振り回される」だけでなく、家族で一緒に笑える時間を過ごせたことが大きな収穫でした。
もちろん体を休ませることも大切。
だけど私にとっては、「心穏やかに過ごせること」の方がもっと大切です。
休みたいときは休む。行動に迷った時、ほんの少しでも、「相手のために動いてみる」。
それだけで、暮らしの景色は大きく変わるのかもしれません。
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